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個人が受ける損害賠償金の取扱い--22年11月号 -2010年10月5日 
  11月の税務と労務
国 税/10月分源泉所得税の納付  11月10日
国 税/所得税予定納税額の減額承認申請
                        11月15日
国 税/所得税予定納税額第2期分の納付
                        11月30日
国 税/9月決算法人の確定申告
      ( 法人税 ・ 消費税等 )   11月30日
国 税/12月、3月、6月決算法人の消費税等の
      中間申告 ( 年3回の場合 ) 11月30日
国 税/3月決算法人の中間申告   11月30日
国 税/個人事業者の消費税等の中間申告
                        11月30日
地方税/個人事業税第2期分の納付
             都道府県の条例で定める日



   〜 ワンポイント 〜  給与所得控除

      給与所得は、給与等の収入金額から給与所得控除額を差し引いて計算します。この給与所得
     控除はサラリーマンの概算必要経費と位置付けられていますが、上限がないことから高所得者
     に有利な制度となっているとの指摘があります。政府も見直しを検討しており、来年度税制改正
     の焦点となりそうです。



   個人が受ける損害賠償金の取扱い


      個人が損害賠償金を受領した場合の課税関係については、複雑で解りにくいという声が多い
     ので、以下ポイントをQ&Aで整理してみます。

    加害者から治療費、慰謝料及び損害賠償金などを受け取ったときの取扱いはどうなりますか。

    交通事故などのために、被害者が次のような治療費、慰謝料、損害賠償金などを受け取った
      時は、これらの損害賠償金等は非課税となります。
        ( 1 ) 心身に加えられた損害について支払を受ける慰謝料など具体的には、事故による
            負傷について受ける治療費や慰謝料、負傷して働けないことによる収益の補償をする
            損害賠償金などです。
             ただし、治療費として受け取った金額は、医療費を補てんする金額になります。した
            がって、医療費控除を受ける場合は、支払った医療費の金額から差し引くことになりま
            すが、治療費として受取った金額が、支払った医療費の金額を超える場合には、その
            超える部分の金額は他の医療費から差し引く必要はありません。

        ( 2 ) 不法行為その他突発的な事故により資産に加えられた損害について受ける損害賠
            償金
             具体的には、車両の破損に対する損害賠償金などです。
             ただし、商品の配送中の事故で使いものにならなくなった商品について損害賠償金
            を受け取ったような場合には、収入金額に代わる性質を持つものであり、非課税とは
            ならず、事業所得の収入となります。

        ( 3 ) 心身又は資産に加えられた損害につき支払を受ける見舞金
             非課税となる見舞金は、社会通念上それにふさわしい金額のものに限られますが、
            収入金額に代わる性質を持つものや役務の対価となる性質を持つものは、非課税
            所得から除かれます ( 表参照 ) 。


    損害賠償金に対する消費税の取扱いを教えてください。

    心身又は資産に対して加えられた損害の発生に伴って受ける損害賠償金については、通常
       は資産の譲渡等の対価に当たりませんが、その損害賠償金が資産の譲渡等の対価に当たる
       かどうかは、その名称によって判断するのではなく、その実質によって判定すべきものとされて
       います。
        したがって、例えば次のような損害賠償金は、その実質からみて資産の譲渡又は貸付、役務
       の提供の対価に当たり、課税の対象となります。

         @ 損害を受けた棚卸資産である製品が加害者に対して引き渡される場合において、その
           資産がそのまま又は軽微な修理を加えることによって使用することができるときにその
           資産の所有者が収受する損害賠償金
         A 特許権や商標権などの無体財産権の侵害を受けた場合に権利者が収受する損害賠
           償金
         B 事務所の明渡しが遅れた場合に賃貸人が収受する損害賠償金


  損害賠償金等の課税関係
  取 得 原 因    課非    具 体 例 
 債務不履行により受ける損害賠償金等   課税  違約金、遅延利息 
 必要経費に算入される金額を補てんする
 ために受ける損害賠償金
  課税  従業員の給料、一時借店舗の 
 賃借料その他通常の維持管理
 費用などを補てんするもの
 身体の障害又は 
 心身に加えられ 
 た損害につき受 
 ける損害賠償金 
 等
 給与又は収益の補償  非課税   給与所得者が加害者から受ける 
 給与の補償料、事業所得者が
 加害者から受ける収益の補償料 
 慰謝料その他精神的 
 補償料など
 非課税  示談金、慰謝料
 見舞金  非課税  いわゆる災害見舞金で相当な 
 もの。ただし役務の対価たる
 性質を有するものを除く 
 資産の
 損害に
 つき受
 ける損
 害賠償
 金等
 棚卸資産など収入金額に代わる性質を 
 有するもの
  課税  棚卸資産の火災保険金、特許権 
 の侵害による補償金
 店舗、
 車両な
 どの固
 定資産 
 収益の補償   課税  復旧期間中の休業補償金 
 資産その 
 ものの損 
 害の補償 
 補償を約 
 したもの
  課税  収用等による漁業権、水利権等
 が消滅することで受けるもの
 突発的な 
 もの

 非課税 

 店舗の損害により受ける損害賠償 
 金、火災保険金。ただし必要経費に
 算入される金額を補てんするものを
 除く
 見舞金   非課税  いわゆる災害見舞金。ただし収入
 金額に代わる性質を有するものを
 除く




   相続税の申告 ・ 納税


       相続税の申告と納税は、相続や遺贈によって財産をもらった場合に、その課税価格の合計額
      が基礎控除額を超えるときに必要となります。
       したがって、基礎控除額の範囲内であれば、申告や納税をする必要はありません。基礎控除
      額は次の計算式により算出されます。

          【 5千万円 + 1千万円 × 法定相続人の数 】

       例えば、法定相続人が4人の場合は、基礎控除額は9千万円になります。
       相続税の申告は、被相続人の死亡を知った日の翌日から10ヶ月以内に行うことになってい
      ます。
       例えば、平成22年9月25日に死亡した場合、平成23年7月25日が申告期限になります。
       期限までに申告しなかった場合や、実際にもらった財産の額よりも少ない額を申告した場合は、
      本来の税金以外に加算税が課されます。
       相続税の申告書の提出先は、死亡した人の住所地を管轄する税務署です。財産をもらった人
      の住所地ではありませんので、注意が必要です。
       相続税の納税は、前述した申告期限までに行うことになっています。
       金銭で一度に納付するのが原則で、期限までに納められない時には延滞税が課されます。
      なお、現金での一括納付が困難な場合のために、延納と物納という特別な制度があります。
       延納は何年かに分けて納付する方法で、物納は相続などでもらった財産で納める方法です。
       これらの方法を希望する場合には、申告書の提出期限までに税務署に申請書を提出して許可
      を受ける必要があります。



   公益法人、継続的取引の基本となる契約書は印紙不要

       印紙税法でいう、 「 継続的取引の基本となる契約書 」 ( 第7号文書 ) は、政令で定める
      「 営業者の間 」 において取引をする場合のものです。
       ここでいう 「 営業者 」 は、第17号文書 ( 金銭又は有価証券の受取書 ) の非課税規定
      ( いわゆる営業に関しない受取書 ) を引用しています。
       したがって、営業者でない公益法人の締結する継続的取引の基本となる契約書は、不課税
      文書となります。
       さらに、公益法人と取引をしている者が、たとえ営業者であっても、その継続的取引の基本
      となる契約書自体が不課税文書であるため、その営業者においても、印紙を貼付する必要は
      ありません。



   別荘の譲渡損の損益通算


       別荘のように 「 生活に通常必要でない資産 」 の譲渡損失は、他の各種所得との損益通算
      ができません。
       損益通算とは、不動産所得、事業所得、山林所得または譲渡所得 ( 一定の居住用財産に
      係るもの ) の金額の計算上生じた損失の金額を他の各種所得の金額から控除して通算する
      ことをいいます。
       したがって、同じ種類の所得のうちに、黒字のものと赤字のものがあり、これを差引計算する
      ことは損益通算ではありません。
       もし、別荘以外に土地の譲渡益があった場合は、その譲渡益から別荘の譲渡損を控除して、
      譲渡所得金額を計算することができます。


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